2006年 02月 09日
星野富弘さん
今週の日本経済新聞の夕刊の「ひとスクランブル」では、星野富弘さんが取り上げられています。

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星野さんをご存じでしょうか?
星野さんは中学校の体育の先生として、器械体操の指導中に落下して頸椎を損傷し、首から下の自由を失いました。

絶望の入院生活を送る中、口にペンをくわえて字を書くことを覚え、そして、筆をくわえて花の絵を描かれるようになりました。以来、たくさんの作品を送り出していらっしゃいます。
群馬県にある富弘美術館には原画がたくさん展示されています。

筆を口にくわえて絵を描くと言うことは、非常な忍耐が必要です。一日に絵を書くことができる時間はわずか1〜2時間。絵の具の色は、星野さんの指示により、奥様が調整されます。生活の全ても奥様の助けで送っていらっしゃいますが、絵を描くことも、お二人の共同作業です。


星野さんの絵は、素朴です。添えられている短い詩に心打たれます。

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そばでお世話をしてこられたお母さまのこと
事故後に結婚され、星野さんの手足となって支えておられる奥さまのこと
生まれ育った群馬の村
子どものころの思い出
内面の葛藤
神への信頼
自然の不思議
日常の小さな幸せ

星野さんの詩は、決して歯を食いしばった努力の到達点や、あるいは失った自由への執着をうたうものではありません。
素直に、ありのままの気持ちを、ときにユーモラスな視点から表現されています。

星野さんは、入院生活の中でキリストに出会い、クリスチャンになられました。
作品一つ一つのスピリットは、彼の信仰に根ざしたものです。

大きな障害をかかえ、不自由な生活を強いられながら、なぜこんなに明るい絵を描き、静かな心にしみる詩を書けるのでしょうか。

それは星野さんが強いからではないと思います。

むしろ、彼は自分の弱さを認めているのです。
それは、彼が障害を負っているからではありません。

人間は弱い存在なのです。でもなかなかそれを認めることができないのでしょう。

聖書の中に
「私が弱いときにこそ、私は強いのです」
という不思議な言葉があります。
不思議だけど、真理だと思います。
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by myrex | 2006-02-09 22:50 | Book & Movie
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